業務マニュアル作成の手順とポイント
業務の効率アップや定型化に重要な役割を果たすのが
「業務マニュアル(手順書)」です。
しかし、
「作らなくても問題ない」と考えている方は少なくないようです。
また、必要性を感じていても
「どの業務のマニュアルを作るべきか…」
「どこまで書けばよいのか…」
などと悩み、なかなか作成に踏み出せない方も多いでしょう。
業務マニュアルは、正しい手順で作成すれば
会社にとって有益なもの(社有財産)になります。
今回は、業務マニュアル作成の
手順やポイントをご紹介いたします。
◆業務マニュアルとは?◆
業務マニュアルとは、
「だれもが同じ品質で
業務を遂行できるようにするための指示(手順)書」
のことです。
業務マニュアルには、
・業務全体の流れ
・ステップごとの作業内容と担当者
・業務の達成基準(数値や時間)
・業務マニュアルで使われる用語の解説
・ノウハウやトラブルシューティング方法
が記載してあるため、仕事の全容が把握でき、
対応するにあたっての考え方から業務の詳細までを、
「だれでも」「いつでも」確認することが可能です。
◆業務マニュアルの作成手順◆
作成は以下の流れで進めるとよいでしょう。
(1)範囲を決める
まず、「マニュアルにどこまで書くか」を決めることが重要です。
範囲を決めておくことで基準ができ、内容がブレにくくなります。
範囲を決めるときに大切なことは、
・どの業務のマニュアルを作るのかを意識する
・範囲を広げすぎない
ということです。
例えば、イベントを開催する場合、
開催前だけでなく、開催中、終了後など
それぞれの場面でマニュアルが必要になるかもしれません。
作成前に、
「だれが読むのか?」「どの業務の内容か?」
などを考慮してください。
大事なのは、途中で投げ出さないこと。
一度に全部を作ろうとすると大変なので、
「ひとつ作り終えたら次に取りかかる」といったように、
着実に進めていきましょう。
なお、マニュアルを作る際は
重要な部分から作成していくことをおすすめします。
(2)目次、構成を考える
範囲が決まったら、目次や構成案(骨組み)を考えます。
●構成案の作り方のポイント
時系列で区切り、仕事の始まりから終わりまでに
やるべきことを、とにかくリストアップしていきましょう。
(3)事項を並べる
やるべきことをリストアップした後は、それらを並び替えます。
業務マニュアルは、仕事の流れに沿って書くと分かりやすいため、
まずは時系列にして、
そこから担当者とその仕事を並べていきます。
●記載例
1.イベント開催前にやること
-部長担当
・〇〇
-Aさん担当
・△△
2.イベント当日にやること
-部長担当
・□□
・××
-Aさん担当
・☆☆
・▽▽
……
…
(4)仮運用する
上記で作成したマニュアルに従って実務を行います。
いきなり運用することに不安もあるかもしれませんが、
業務マニュアルは運用を重ねることで、完成に近づきます。
仮運用の際には、
・改善点
・「改善できないかも…」と思うこと
を意識します。そして、それらをフィードバックしましょう。
(5)改善する
仮運用でのフィードバックをもとにマニュアルを改善していきます。
仮運用では、必ず予期せぬことが発生するものです。
それらの予防策を加えることで、
二度と同じトラブルが起きないようにします。
コストと効果も踏まえたうえで、
改善できる範囲で解決策を練りましょう。
◆業務マニュアル作成のポイント◆
業務マニュアルを上記の手順で作成するにあたって、
主に以下の3点に注意してください。
<注意点1.考え方と行動を分ける>
業務マニュアルに記載する内容は、大きく分けると
「考え方」と「行動」の2種類。
作成時は、できるだけ「行動」を詳しく書くことが大切です。
なぜなら、考え方は受け取り方が人によって異なるからです。
行動であれば、何をすればよいのかが分かります。
<注意点2.フローチャートを入れる>
業務をスムーズに行うために作成するのがマニュアルです。
分かりやすくなければ意味がありません。
全体の流れがみえる、フローチャートを作成すると
だれにでも伝わりやすくなります。
<注意点3.メンテナンスや改善を行う>
作成手順で述べたとおり、
マニュアルは未完成でも早めに仮運用を行うことが大切です。
作成者には分かりやすくても、
記載内容が充分であるとは限りません。
そこで、早い段階で実際に使ってもらい、
その反応に合わせて調整していく必要があります。
◆業務マニュアルで協力しあえる環境を◆
業務マニュアルの目的は、
仕事の共有や引継をスムーズにすることです。
会社では、一人の従業員がずっと同じ業務を
担当し続けることはありません。
昇級や部署移動などにより、
担当業務が増えたり変わったりしていきます。
きちんとしたマニュアルがあれば、
他の人に自分の業務をサポートしてもらえる
環境が作れます。
また引継の際も、基本的な業務内容に関しては
「これを見てください!」のひと言で済んでしまいます。
業務マニュアル作成にあたり、プロのサポートが
必要な方は、ぜひ弊社の
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業務効率改善に貢献します。