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アンケートの前に必要な「仮説構築」について

 

こんにちは、久保です。

 

マーケティングにおいて、

アンケート調査は有効な手段です。

その際たびたび見られるのは、

「ただ聞きたいことを並べた」だけのアンケートです。

 

回答を有効に活用したいと思っていても、

聞きたいことを並べただけでは、

「本音」の回答を得ることは難しいかもしれません。

 

では、本音を引き出せるアンケートを作るには

どうしたらよいのでしょうか?

参考となるのが、「仮説構築」という作業です。

 

そこで今回のブログでは、

アンケート調査の前に必要な「仮説構築」について

ご紹介したいと思います。

 

 

◆現状仮説と戦略仮説◆

アンケートで必要となる「仮説」は2種類あります。

 

ひとつめは、マーケットの現状把握に利用する「現状仮説」

 

・お客様満足度はどれくらいか?

・自社製品はどれくらいのシェアを占めているのか?

 

など、「現在の状況」について仮説を立てていくと、

本音を引き出すための質問が浮かび上がってくることでしょう。

 

ふたつめは、仮定を具現化する「戦略仮説」

 

・Aという方法を使ったら、こう変化するのではないか?

・B世代の人に人気のCをしたら、興味をひくのではないか?

 

といったように、現状仮説で浮かび上がった内容をもとに、

どんな手を打ったら課題が解決できるのかを

導き出すための仮説です。

 

 

◆仮説構築には現状の整理が大切◆

次に、「仮説」の作り方をご紹介しましょう。

「仮説」といっても、ただ闇雲に考えるだけでは意味がありません。

ある程度の「実態(ファクト)」といわれる情報が必要です。

 

たとえばある商品について、飲料メーカーの営業担当が

スーパーの店長から下記の「お客様の声」をもらったとします。

 

・渋めの味でおいしい!

・CMを観て買いにきたが、他社のものを購入してしまった

・パッケージがかわいすぎて、お店で手にとるのが恥ずかしい…

 

これらの意見を統合すると、

「味は好評。でもパッケージはイマイチ?」

という仮説が立てられます。

 

これにより、

「どのような、どれだけの人が不満に感じているのか?」

を調査する必要が生じます。

それこそが、仮説構築のスタート地点です。

 

上記のような、営業からのフィードバックや、社員の意見、

インターネットの口コミ、コールセンターの記録…など、

情報の収集を行い、ジャンルごとに分けて整理をしたうえで

俯瞰してみてみると、

自分たちが分かっていることや分からないことの

「現状」がはっきりしてくると思います。

 

整理した「現状の情報」をもとに浮かび上がった

「根底で起こっていること」が、今の状態を打開する

「仮説」を構築するための鍵。

そして、この「仮説」の検証こそが、答えに近づく道なのです。

 

現状についての情報収集を行い、整理できる環境が整っていれば、

アンケートを実施しなくとも答えが分かることも少なくありません。

そのうえで、アンケートでしか分からないものに

限定して調査すれば、

聞くべきことも明確なので、効果的なアンケートが行えるでしょう。

 

 

◆まとめ◆

効果的・効率的なアンケート実施のコツは、「仮説の検証」です。

仮説構築と調査の関係を把握していれば、

今までとは異なるアプローチで質問を考えられ、

「聞きたいことを並べただけ」のアンケートから卒業できます。

 

効果的なアンケートを効率的に実施できるよう、

今回のブログの内容をご参考にしていただけますと幸いです。

 

 

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