業務プロセスの定義と、正しい改善手順を簡単解説!
突然ですが、「業務プロセス」という言葉をご存知ですか?
「業務プロセス」とは読んで字のごとく
「業務の過程」を意味します。
仕事のムリ・ムダ・ムラを省くためには
業務プロセス、つまり業務の過程の改善が必須です。
とはいえ、「業務プロセス」の正しい意味や、
改善手順を把握されている方は、それほど多くないでしょう。
今回は、「業務プロセス」の定義と
業務プロセス改善の手順について取り上げます。
◆「業務プロセス」の定義とは?◆
「業務プロセス」の定義は曖昧なところが多く、
それぞれの社員で解釈が異なる場合もあります。
人によって定義が違う状態では、
業務プロセスの改善が成功することはありません。
そのため、業務プロセスの定義を統一させることが重要です。
では、「業務プロセス」の正しい定義とは何でしょうか?
そもそも業務プロセスを改善するには、
既存の仕事の流れを可視化し、問題点を洗い出した上で、
プロセス(過程)を再設計する必要があります。
業務プロセスの課題は、
工程のつながりに存在する場合がほとんどなので、
単に個々の作業を可視化するだけでは不十分です。
つまり、問題を根本的に解決するためには、
“部門を超えた業務プロセスのつながり”を
明確にしなければなりません。
このことから、「業務プロセス」は、
“部門間をまたいだ業務の構造”だと定義できます。
◆業務プロセス改善の手順◆
STEP1 業務プロセスのモデル図を作成
まずは、BPMN(ビジネスプロセスモデリング表記)を用いて
業務プロセスのモデル図を作成しましょう。
BPMNは、世界標準(ISO19510)の記述方式です。
(記号で業務フローを表すやり方です)
↓
STEP2 現場のヒアリング
業務プロセスのモデル図を作成したら、
実際の現場で現状の課題を聞き取ります。
・停滞・遅延している業務はないか
・個人のスキルに依存している(属人化)業務はないか
・リソースが足りない業務はないか
・部署間の連携がとれていない業務はないか
など、多角的な視野で課題の発見に努めましょう。
↓
STEP3 優先度に応じた解決策の立案
見つかった課題には優先順位を付けます。
全社的な業務改善は失敗しやすい傾向にあるので、
最初は優先順位の高い問題から解決していきましょう。
スモールスタートが業務プロセス改善を成功に導く秘訣です。
↓
STEP4 複数ケースのシナリオを作成
業務プロセスの改善においては、
想定していなかった事態に陥る場合があります。
想定外の出来事にも迅速に対処できるように、
「Aの事態になったらこう対応する」「Bの状態はこう解消する」など
複数ケースに応じたシナリオをあらかじめ作成しましょう。
↓
STEP5 効果の望める解決策から実施
さまざまな解決策の中から、
最も改善効果の見込めるものを実行に移しましょう。
一般的には60日~90日をかけて改善に取り組んでいきます。
<ポイント 関連プロセスは同時進行で改善を!>
仕事は組織をまたがって複雑に存在しています。
特定の工程のみを改善しても、関連プロセスに問題があれば
失敗する可能性が高まってしまいます。
ただし、逆に特定の工程を改善することで、関連プロセスが
好転する場合もあります。
従って解決策を実施する場合は、
各工程の関連性も重視しましょう。
↓
STEP6 効果測定と原因分析
解決策による取り組みが成功したのか失敗したのか、
数値化した評価基準(量、工数etc)を使って、
効果測定を行いましょう。
その際、課題の原因も併せて検証します。
↓
STEP7 分析結果から新たな解決策を立案
効果測定や原因分析の結果を踏まえて、
新しい解決策を考えます。
仮に、評価基準における成功の基準値を満たしている場合でも
「まだ改善の余地はないか?」という観点から
よりよい策を練ってみましょう。
↓
STEP8 定期的な進捗会議・ブラッシュアップ
業務プロセス改善の関係者及び
プロジェクト責任者(代表取締役社長か決定権限のある経営者)で
進捗会議を開き、
プロジェクトが滞りなく進んでいるのか、
想定外の事態が発生していないのか話し合います。
※基本的には必ずプロジェクト責任者は交え、
意思疎通のコンセンサスを取るようにしましょう。
また、STEP1からSTEP7までを繰り返し、
PDCAサイクルを回して
プロジェクトのブラッシュアップを図りましょう。
◆業務プロセス改善は弊社にお任せ!◆
今回は、「業務プロセス」の定義と改善手順をご紹介しました。
業務プロセスの改善は、一見簡単に思えるかもしれませんが、
手間や時間もかかるプロジェクトです。
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