準備から実施まで!業務改善の正しい進め方
こんにちは、森田です。
コスト削減や生産性アップなどを目的に
業務改善に取り組まれている企業様は少なくありません。
しかし、“効果の出る業務改善”を行うためには、
最適な進め方をする必要があります。
場当たり的な手順では、逆効果になってしまうことも…。
そこで、今回は業務改善の正しい進め方を詳しくご紹介します。
◆進め方(1)業務改善の準備◆
何事も事前の準備が肝心だと言われていますが、
業務改善も例外ではありません。
業務改善の準備にあたって、重視すべきは下記の2点です。
・目的、目標の明確化
「誰が」「何を」「どのような方法で」「いつまでに」「いくらで」
業務改善するのか、目的・目標を明確にしましょう。
目的・目標は、数値化するのがポイントです。
曖昧な目的や目標で進めてしまうと、
業務改善の実施方法に個々でバラつきが生じてしまい、
期待していた効果が出ない恐れがあります。
・問題点、改善案の想定
現状で考えられる問題点や、
それに対する改善策を挙げてみましょう。
ここで挙げる問題点や改善策は、漠然としたもので構いません。
問題点や改善策をあらかじめ想定しておくことで、
業務改善に関わる人が共通認識を持って
プロジェクトを遂行できるようになります。
◆進め方(2)業務の現状把握◆
業務改善の準備が整ったら、
「業務が今どのような状況にあるのか」を調べます。
下記のような手順で現状把握を進めると、
より明確に業務の可視化・棚卸しを図ることができるでしょう。
1.BPMNを活用した分析
BPMN(ビジネスプロセスモデリング表記法)とは、
ビジネスプロセス図を作成するための規格で、
業務の流れや内容を図で可視化します。
BPMNを活用するメリットは、
現状の業務を視覚的に理解できること。
さらに、BPMNは国際標準規格で
規格化されているため(ISO19510)、
海外拠点と連携することも可能です。
2.現場のヒアリング
業務を可視化した次は、
「ムリ・ムダ・ムラ」が発生していないかを確認するために
・非効率な作業はないか
・不要な工程はないか
・業務の中で何が問題か
など、実際の現場の声をヒアリングしましょう。
◆進め方(3)問題点の洗い出し◆
業務の現状や現場の声を踏まえて、
何が問題になっているのかを洗い出します。
問題点を洗い出す際は、「なぜ?」を繰り返して
根本的な原因を突き止めるようにしましょう。
表面的な問題だけを解決しても、
真の業務改善にはつながりません。
あるひとつの問題に対して最低でも5回は「なぜ?」を繰り返し、
原因を徹底的に追及してください。
また、問題が発生している業務とはまったく別の業務が、
問題の原因になっているケースも少なくありません。
そのため、問題が発生している(と思える)業務に限らず、
関連業務もきちんと確認しましょう。
その際、部署間や社員間で情報共有・比較するのも、
客観的な視点から問題を把握するために有効な手段です。
◆進め方(4)業務改善計画の立案◆
業務改善の主な手法は、
「排除」「標準化」「代替」の3パターンに分けることができます。
それぞれ優先度は変わってくるため、
改善計画を提議するときは、
各業務や問題に対してどの手法が適切なのかを考え、
難易度の低い改善策から取り組むようにしましょう。
優先順位の付け方は下記のとおりです。
<改善計画の優先順位>
1.排除
既存業務の中で明らかにムダだったり、
なくなっても問題のなかったりする業務
2.標準化
現状で業務ルールが明確に定義されていない業務
3.代替
「排除」「標準化」もできない業務
1の「排除」は、既存業務の何かを廃止すれば済むので、
比較的簡単に業務改善が見込めます。
その点、3の「代替」は大規模な取り組みが必要なため、
改善策の優先順位としてはそれほど高くありません。
もしも、ある問題点に対して複数の改善計画がある場合は、
準備の段階で決めた目的や目標を踏まえて
最適なものを選ぶようにしましょう。
実施する改善計画が決定したら、KPIを設定します。
KPIとは、最終目標を達成するために設ける、評価指標のこと。
簡単に説明すれば、
最終目標のための短期・中間目標のようなものです。
◆進め方(5)業務改善計画の実施◆
業務改善計画ができあがったら、実際の行動に移します。
しかし、どれだけ入念に計画を立てても、
いざ実施してみると、さまざまなトラブルが発生するもの。
イレギュラーな事態が起こることも少なくありません。
もしものときは、
事前に設けたKPIに沿って、冷静に対処しましょう。
KPIを達成することができなければ、
せっかく立てた業務改善計画が成功することもありません。
KPIにズレが生じている場合は改善策に問題がないか確認し、
必要に応じて別の改善策を講じましょう。
また、実施した業務改善計画の内容や流れは
マニュアル化しておくことをおすすめします。
抜本的な業務改善を実現させるためには、
社員一人ひとりが意識して取り組む必要があります。
全社員が定期的に業務改善の進み具合をチェックできるように
業務改善マニュアルを作成しましょう。
◆業務改善の進め方まとめ◆
今回ご紹介したように、“業務改善”と一口に言っても
その実施には入念な準備や計画が必要です。
もちろん、手間や時間はかかりますが、
相応の手順を踏むことによって、
効果の出る業務改善へと近付くことができるでしょう。
「業務改善に取り組みたいけど失敗したくない」
「自社だけで業務改善を進められるのか不安…」
という経営者様は、ぜひ弊社にご相談ください!
弊社では、業務効率改善コンサルティングを行っています。
自社の「業務」に課題を抱えている経営者様と向き合い、
売上拡大を目指して、御社の業務改善をサポートいたします。