アンケート集計を行う際には、 最適な集計方法の選択が重要です。
こんにちは、森田です。
現在、世の中には多種多様なアンケートがあります。
商品やサービスの満足度を計るものから、
考え方や暮らし方の傾向を調べるものまで、
企業や店舗だけでなく、公的機関や自治体も行っています。
しかし、アンケートなどでデータ集計を行う際には、
気をつけなければいけないことがあります。
それは、集計の種類を知った上で項目設計を
行う必要があるという点です。
今回のブログでは、最適な項目設計を行い、
有益なアンケート集計とするためのコツをご紹介いたします。
◆設問項目は、『集計しやすさ』が最優先◆
アンケートの目的は、そこから導き出された情報を元に
レポート化し、様々なビジネスや活動に活かすことです。
だからこそ、「どれだけ欲しい情報を手に入れられるか」が
重要になってきますが、ただアンケートを取っただけでは、
有益な情報はなかなか入手できません。
この際、重要になってくるのは
アンケートの設問や選択肢の設計が「集計しやすいか」です。
集計しやすい設計のコツとしては、
やはり「単一選択型(SA)で選択肢を設計する」ことを
おすすめします。選択肢をSAで設計しておくことで、
下記でご紹介する「単純集計」「クロス集計」を用いた際も、
有益な情報を得られます。
◆単純集計とクロス集計とは◆
集計を行う際に、大切な前提があります。
それは「選択肢が何人に選ばれたかという実数を見る」よりも
「回答者(の頭数)のうち、何割がその選択肢を選んだか」が
重要だということです。そうした効果的なアンケートを取る
上で代表的な集計方法に「単純集計」と「クロス集計」が
挙げられます。
<単純集計>
単純集計とは、質問項目ごとに回答者(登録)全体の
度数(n数)とパーセンテージ(%)を算出する集計方法です。
主に全体の傾向をつかむことを使用目的とし、母数や無回答
などを見て、項目の対象者の条件をチェックする際にも使用
されます。
単純集計のみでも様々なことを読み取ることは可能ですが、
より深い情報を取得したい場合は、属性別や質問項目別で
かけ合わせて詳しく集計する「クロス集計」がおすすめです。
<クロス集計>
クロス集計とは、複数の設問(項目)を縦横に
かけ合わせて(クロスして)、集計する方法です。
性別や年代といった属性や、特定の設問(項目)の回答別に
傾向を見ることができます。
集計データをまとめた集計表では、
表側(縦軸)にメイン項目となる説明変数を、
表頭(横軸)に各設問項目となる目的変数を登録します。
説明変数とはいわばアンケートにおける主語のようなもので、
主に年代や性別でカテゴライズされます。
単純集計以上に詳細なデータを入手できるため、
アンケートでは多く用いられる集計方法です。
◆レポート作成する際の3つの注意点◆
集計方法も最適なものを選び、良いデータも入手できた。
しかし、いくら良いデータを入手できても、
レポートにしっかりと反映できなければ意味がありません。
ここでは、レポート作成における3つの注意点を簡単に
ご紹介します。
<01 グラフの種類に要注意>
データを可視化するために作成するグラフですが、
設問のタイプに適したグラフを選択しなければ
良いレポートにはなりません。
単一選択では円や帯グラフ、
複数選択では折れ線・棒グラフが
適しているといわれています。
<02 集計結果の読み取り方・表現に気をつける>
全く同じスコアのデータを「度数のみ」と「率(%)」で、
それぞれ数表・グラフを作成しておくと、読み違いや誤解を
防ぐことができます。
集計結果をきちんと読み取り、誤解を与えないように
可視化することは非常に重要なのです。
<03 複数選択型項目を単純集計する場合は要注意>
複数選択型(MA)を単純集計する場合、集計時の母数を
間違えると全く違った内容になってしまいます。そのため、
「設問の目的・最終的に導き出したいことは何か」
「集計の対象となるMA設問項目は、必須項目か任意項目か」
「複数選択型では、回答対象者数と回答数にズレが出る」
点に注意し、集計していきましょう。
◆アンケートに関するご相談はお気軽に!◆
いかがですか?アンケートはしっかりと準備を行い、
最適な設問と集計方法を選択することが、
何よりも重要なのです。とはいえ、
「自分で最適な設問を設定できない」
「一番適した集計方法はどれか知りたい」
とお困りの方もいらっしゃるでしょう。
アンケートの集計をプロに頼むのも選択肢のひとつ。
その際は、弊社のアンケート入力・集計サービスも
ぜひ検討してみてください。